常識は疑え

公の面前で大げさに吐露することにしました。

〜マン島を目指して〜2020年やりたいこと

令和元年がもうすぐ終わろうとしています。

今年は職を変わったり、盲腸になってしまったり、肌が乾燥敏感肌になってしまったり。

30代になり、あちこちで体が徐々に衰えているのだなぁと感じてしまいました。

これからずっと衰えっぱなしなのにね…

それではいけないので、僕は後先考えず、来年やりたい事を実現したいので、ここに記すことにしました。

 

それは…

 

イギリス領のマン島へ行き、TTレースの写真を撮りに行くことです!

このレースは、かつては世界選手権(今のMoto gp)として開催され、本田宗一郎がホンダを立ち上げてから

最初に参戦した世界選手権であります。島を1周する公道を封鎖して作られるコースは一周60km以上!

民家や木々の脇を時速320km以上で走り抜けるライダーたちには尊敬の念しかありません。。

 

当然このレースには危険が多く、毎年1名以上が亡くなっています。

しかし、このレースは危険だから中止という事はなく、毎年開催され続けています。

もちろん、ライダーやその家族も危険すぎるということは分かっており、(だから世界選手権カレンダーからは外れてしまった。)

マン島のレジェンド、ジョン・マクギネスはレースの直前には家をきれいに掃除していました。

心を落ち着かせる為であり、死ぬ可能性もある中で、身をきれいに整えるという意味があるとおもいます。

 

マン島に参戦するライダー達は、公道を300kmオーバーで走行する姿から、豪快な人たちというイメージを持たれがちですが、

実際にはすごく繊細にマシンを煮詰めて、コース状況を把握して走っています。

 

僕は、マン島TTレースが、街の人の恒例行事として溶け込んでいる姿、ライダーが繊細かつ勇猛に人々がのどかに暮らす街並みを

駆け抜けていく姿、チームやファンが、ライダーを盛り立てていく姿をどうしても撮影したいです。(できれば体が元気なうちに)

 

ホテルや交通手段を調べていると、フェリーのチケットは半年前なのにもう取れなかったり、ホテルも空いておらず、テント泊しか無いような

感じですが、なんとかして実現させたいです。カメラには500mm f5.6&300mm F4のニコン単焦点レンズを購入しました。

元々200-500 f5.6のズームレンズを持ってはいましたが、機材をかるくしたほうが、足取り軽く、海外の慣れない道を

歩き続けられると、思ったからです。

あと半年、このレンズと仲良くなって、最高の瞬間を収められるようにしていきたい!

 

ちょっと暑苦しくなってしまいましたが…

今年も残すところ10日ほど。

「頑張っていきましょー!」

濡れた傘を持ち歩きたくない話

こんにちは。関東地方ではついに梅雨入りをしてしまいました。

tenki.jp

梅雨の時期だからといって、ずっと雨が降っているわけでは無いですが、やっぱり僕のようなバイク乗りにとっては憂鬱であります。

そしてもう一つ憂鬱なことといえば、

そう!

傘を持ち歩かなくてはいけないことです。

特に雨が降っている時に満員電車に乗らなくてはいけない場合が最も辛いです。

何がそこまで嫌かというと、、

①手が片方塞がる。

傘を片手で持たないといけない為に、つり革なんか持ってしまったらもう本も読めないしスマホを操作するのも難しい。

②濡れた傘が自分に触れる。

満員電車に乗った場合、濡れた傘を自分から離して持つことは出来ません。他者に濡れた傘が触れてしまえば大きなトラブルにもなりかねません。

③濡れた雫が床に落ちて滑り易くなる。

傘から滴った雫が、駅や電車の床を濡らしてより滑り易くなってしまいます。

④電車に乗る物の容積が増える。

人と傘が乗り込むし、普段は電車を使わずにいる人が雨の日には電車に乗り込むので、毎回雨の日は普段より混んでいます。

そこで提案したいのが

駅で実施する傘のサブスプリクションサービス!

流れとしては・・・

①今日は夕方から雨か。。

東京都23区内に住むよしおさんは、JRで、御徒町から浜松町へ通勤しています。

よしおさんは駅に設置してある傘のレンタルスペースのサイネージを見て、今晩は雨であることを知ります。よしおさんはSuicaをタッチして、傘をレンタルスペースから持っていきます。そして傘を持って会社へと向かいます。

②帰りは傘を差して帰ろう!

案の定夕方から雨が降ってきました。よしおさんは帰宅時、レンタルした傘を差して、浜松町の駅へ向かいます。よしおさんは浜松町の駅のレンタルスペースに傘を戻し、電車に乗り込みます。

③電車の中では傘を持たずストレスフリー

電車の中では傘を持たずに、大好きな作家の小説を読み進めたよしおさん、満員電車のストレスも仕事のストレスも少し忘れることができました。

④降車駅からはまた傘をレンタルして。

御徒町の駅に戻ったよしおさんは、御徒町駅のレンタルスペースでSuicaをタッチして、再度傘をレンタルします。月額定額制なので、日に何度借りても料金は変わりません。ビニール傘1本買う値段でどこでもレンタルできるのはいいなぁ。

明日の昼まで雨は続くみたいだし、明日の朝は傘を持って出勤しよう。。。

 

そんなサービスができれば、都心ではある程度需要があるのでは無いだろうかと思います。郊外では、人口も少ないし、車などで通勤方法がばらけるので厳しいとは思いますが。

都内の私鉄やJRを動かすことができれば、事業化して一気に拡がると思います。

そこから更に、持ち運びが限定的であることを生かして、少し大きめにし、耐久性やデザイン性の高いものを採用すれば、実用性でも差別化することができます。

 

小池都知事がオリンピック観戦用の傘をPRしていましたが、

www.huffingtonpost.jp

シュールではある(笑)

傘の基本的デザインは何百年変わって無いですし、現代のテクノロジーで変わるきっかけを作っていければ良いなぁと感じました。

民放局はニュース番組をやめてみたら?

今回、川崎で19人を刃物で殺傷した事件が発生し、再び報道の在り方が世間では話題となっています。

私は、今の収益構造を考えると、マスコミは事件を文字通り食い物にして生きていくのだろうと考えました。(特に民放)

というのも、彼らは事件報道を放映し、それを多くの視聴者に見てもらい、得られた視聴率を元にスポンサーから報酬を得るからです。

簡単に言えば、センセーショナルな事件報道がスポンサー収入に結びついてしまっている事が問題なのです。

例えば、視聴者のことを考えても、彼ら視聴者は噂好きで、口では綺麗事を言っても、被害者の不必要な情報をマスコミが放映すれば、それを視聴してしまいます。今回みたいなセンセーショナルな事件であれば、各局ともにそれを放映するわけですから、他の局が取材していない事を取材しようとして、関係がない情報を電波に乗っけてしまうのです。

ニュース番組に収益構造が絡みつくことによって、ニュース番組の質が低下していると思うのです。

その点、NHKはニュース番組が収益構造とは離れた場所にいるため、公正かつ正確な報道ができます。

最近、私の彼女が朝見ている民放の朝のニュース番組を一緒に見ていて感じたのですが、大麻を使用した元アイドルの送検映像を生中継で放映していたり(チャンネルを変えたら他の局も一斉に放映していた。。まぁ今に始まったことはありませんが)映像映えするものスクープの生中継火災映像など、その情報は本当に必要なのか?というニュースがあちこちに存在していました。

自分が不必要な情報が他者も同様に必要でないと言い切りたくはありませんが、テレビを見ていてためになった気持ちはあまりありませんでした。

全ての民放番組はダメだというわけでもありません。民放バラエティ番組の中には本当に面白いものがありますし(ただバラエティの質低下に言及する人も最近は多い。)

元々は新聞社がテレビ局を作っているわけで、そういった意味で彼らは事件報道のプロであると言えます。

 そして、収益構造に加え、ニュース番組の類似化や、現場で発生するマスコミ各社の競争も問題に拍車をかけていると言えます。

狭いところで競争しているというのが、報道というものを悪くしているのではないでしょうか?

いっそNHKに報道はお任せしてしまった方が、受信料を払う人は増えるし、国民のお金を使っているので、監視の目も働いて良いのではないかと思うのですが。

飛躍しすぎかなぁ〜?

 

 

音声認識は人間の夢を見る。

久しぶりの投稿となります。もっと更新頻度を増やしていかなければ。。

最近思ったことで、

巨大IT企業は、音声認識ソフトに力を入れています。

例えば、アップルはsiriをiphonemacに埋め込んでいますし、googleamazonスマートフォンスマートスピーカー音声認識ソフトを使用しています。

しかし、そこで1つ疑問に思うことがあるのですが、

音声認識ソフトを擬人化したらユーザー満足度は跳ね上がるのでは?ということです。

顔が見えない機械より、顔が見える機械の方が遥かに話しやすいと思いますし、

昔からこの国はロボットに人の格好をさせたり、ゲームで疑似恋愛を楽しむという文化がありました。

ましてや、任天堂ソニーはキャラクターを作りキャラクターをユーザーが動かして楽しむという文化を創り上げてきました。

このアイデアを更に具現化するのなら、Siriが擬人化されたとして話を進めていきましょう。

①ユーザーはSiriのアバターを好きに作ることができます。美人秘書タイプや、世話焼きお母さんタイプ、美少女タイプや甘い声のイケメン、動物などが挙げられるでしょうか。

アバターは性格の方向性もある程度決めることができます。

奔放、やんちゃ、おせっかい、真面目、冗談好きなどでしょうか。

③ユーザーがSiriを呼び出して話しかけると、個性的な対応をSiriがしてくれます。そして、画面にはアバターが表情豊かに話しているアニメーションが表示されます。

④後は指示したことに対して、Siriが音楽をかけたり、検索結果を持ってきたり、ファイルを見つけ出したりということを今まで通り行ってくれます。

⑤アクセントをつけるならば、スタンダードの検索結果に上乗せする形でSiriがキャラクターに応じた音楽や映画、お出かけスポットや検索結果をレコメンドするようにします。

⑥このレコメンドはユーザーの選択に応じて学習し、より個々の嗜好に寄り添っていく形になるでしょうか。

 

Siriにこんなことを話しかけると、面白い答えが返ってくる!みたいなニュースがたまに現れるので、少なからず需要はあるのではないかなぁと思います。

www.itmedia.co.jp

 

大学では音声認識の研究は進んでいるようですし、GAFAに関わらずこんな取り組みが実施されることを期待しています。

〜そして原子力は日本を覆った〜映像の世紀風

土曜日、家でゴロゴロしながらTVを見ていたところ、気になるCMが流れてきました。

電気事業連合会(以下電事連)のもので、俳優の石坂浩二が、日本のエネルギー自給率の低さを訴え、それを解決するためには原発を組み込むことが重要です。

という内容のものでした。

この内容のCMは震災前にはよく流れていました。

東電では考古学者の吉村教授や草野仁関西電力では今は亡き星野仙一氏。原発に使ったウランから出る高レベル放射性廃棄物のCMでは渡瀬恒彦岡江久美子と言った具合です。

大御所、エリート、知的と言った芸能人が国策という大義名分の元、豊富な宣伝費からギャラをもらい、原発は必要という意識を視聴者に植え付けようとしている。

 震災から8年が経過し、国民の原発への意識はもう薄れたのかと私は感じました。

そしてそもそも、原爆の唯一の被害国だった日本がなぜ戦後20年少々で福島で原発の商用運転を開始できたのかという事に疑問を持ち、調べてみました。

 そこでわかったのが、一人の野望を持った男でした。

彼の名は【正力松太郎

聞いたことがある方も多いかもしれません。何故なら、彼はプロ野球の父と呼ばれ、読売巨人軍を創設した人だからです。

そして、5万部の売り上げに過ぎなかった読売新聞を日本一の新聞社に押し上げた新聞王であり、日本初の民放テレビ局である日本テレビ創始者でもありました。その為、テレビの父という風に呼ばれることもあります。

 そして何より彼は政治に大きな影響力をもたらしたいが為、アメリカのアイゼンハワー大統領が唱えた原子力の平和利用(atoms for piece,レディオヘッドトム・ヨークのサイドプロジェクトの名前としても知られています。)を推進する為、日本テレビや読売新聞を使って世論を原発支持にまとめあげ、自らは衆議院選挙に出馬、当選し、初代原子力委員長、科学技術庁長官などの原子力に関連する職につき、総理大臣を狙いに行きましたが、その夢は果たされることなく、亡くなります。

 そして、正力松太郎アメリ諜報機関CIAの協力者でもあったそうです。彼は反共産主義者であり、日本をエネルギー不足から救うことが共産主義から日本を守ると考えていたそうです。

そしてアメリカとしても敗戦後、自らのしもべとして育ててきた日本を共産圏に取られることはあってはいけないことで、(冷戦だった当時は現在より共産党が力を持っており、第五福竜丸の被曝事故などもあり、反米、反核デモが相次いでいた。)

そこで正力は読売新聞に原子力を賞賛する記事を連載し、アメリカの原子力平和利用使節団(ホプキンス・ミッション)を1955年、日本に呼び寄せます。

 そこで原子力平和利用博覧会を開催し、多くの国民を原子力エネルギーの積極的利用に賛成させる事に成功します。

(ちなみに読売新聞の社説は現在でも原発稼働には賛成です。)

そして満を持して衆院選に当選した正力は、日米原子力協定を結ばせ、原子力三法(原子力基本法原子力委員会設置法、総理府設置法)を可決させ、初代原子力委員長となって、産業界、学者たちを原発賛成にまとめあげ、(正力の懐刀だった柴田秀利は学者の名簿に印を付け、共産系学者を区別していた。)

そして1963年10月、ついに日本初の原発が誕生した。

 そこから4年後の1967年に福島第一は着工し、1971年3月に営業運転を開始しました。

田中角栄が総理大臣になったあとは、電源3法を成立させ、原発を誘致した自治体には莫大な交付金を与えて次々に原発を作り、冒頭のようにメディアを利用して原発は安全でクリーンと信じ込ませ、日本中に50基も建造するに至りました。

しかし2011年、3月11日を境に日本の原発安全神話は崩壊し、その後一時は日本の原発が全て停止してしまいます。

 しかし、その後政権が民主党から自民党に移ったことをきっかけに、停止していた原発は再稼働への道を歩んでいます。2015年にはついに鹿児島の川内原発が再稼働しました。

 そして冒頭のようなCMがお茶の間に流れ始めます。

さて、原発が日本に建てられた理由はアメリカの推進や正力の野望であるということが分かりましたが、問題はこの後日本はどういう風に原発と付き合っていくのかです。

私は、現状稼働するのはやむを得ないが、早めに停止させる必要があると思っています。

1つ目は、政治的な構図が大きく変わりました。冷戦が終わり、日本は世界第一線の技術大国になっているので、(増してやアメリカはスリーマイル原発メルトダウン以降原発の新規建設を行っていない)周りの国の顔色を伺う必要が無くなりつつあるということです。

 2つ目に、太陽光、風力などの再生可能エネルギーが主電源として歩める可能性が大きいということです。エネルギーコストの低下、発電効率の向上で伸びしろがあるだけではなく、いくつかの先進国では、最も電気を作っている方法となっているのです。

助成金太陽光発電所を作るのがブームになりましたが、これをブームで終わらせない努力が今後必要となってきます。

 そして3つ目が

ブラック・スワン』に備えられるかの疑問

ブラック・スワンとはイスラエルの学者ナシーム・ニコラス・タレブ教授が書いた世界的ベストセラーで、予測できず、非常に強い衝撃を与える出来事で、一旦発生すると後付けの説明がでっち上げられてしまう事である。

46億年の歴史を持つ地球の中で近代文明は数百年程度しか生きておらず、今後どんな災害が起こるのかを予測しきれていない中で、目に見えず一気に広がり、簡単に生物を死に至らしめるものを使えるのか。そしてそのリスクを覆ってまで原子力に頼る価値があるのかというのが素朴かつ最大の疑問なのです。

 次に出す例は災害とは違いますが、原発でウランを投入した後に発生する高レベル放射性廃棄物は、青森県六ヶ所村の地下300mに埋められていて、将来的にも地層処分をする方向で話が進んでいるのですが、

高レベル放射性廃棄物が危険では無くなる100万年後には地層が隆起して1000m近い山を形成するという話があります。40年の安全を担保することが出来なかったのに100万年の安全を良く担保するという話です。

現時点でさえ多くの高レベル放射性廃棄物がすでに廃棄されています。リスクを考えた場合、もう増やすべきでは無いと感じます。

 更にこの話に付随する形で、ウランを燃やした後に高レベル放射線廃棄物と共に生み出されるのがかの悪名高きプルトニウムであり、日本は発電後に発生したプルトニウムを45t使用していると言われています。

プルトニウムはウランと比較すると非常に不安定な物質であるために危険があります。

ニュースで聞き馴染みのある言葉で、高速増殖炉という言葉がありますが、その高速増殖炉プルトニウムを投入して発電させ、更にプルトニウムをまた取り出すことができるという燃料サイクル的には素晴らしい装置なのですが、日本で実験炉として稼働した『もんじゅ』は約20年の期間で、トラブルが続き廃炉となり、商用運転は事実上頓挫した状態です。つまり、プルトニウムは増え続けて、それを持ち続けるということです。

正力松太郎は、プルトニウムが発電後発生することを見越して、それを元に核武装も考えていた。という説すらあります。都市伝説くらいに考えておくのが良いと思います。)

それでも電力会社はプルトニウムを持ち続けてはまずいので、既存のウランにプルトニウムを混ぜて発電するプルサーマル発電を実施しています。

 これはウランを燃やすために設計された原発が安全マージンを削って発電することを意味しているとも言われております。

 

一方、原発が簡単にやめられるものでは無いと電力会社は感じているはずです。その理由は何かと言えば、

廃炉にするのが大変

何十年もの時間がかかる上、1基あたり費用が500億程度かかり、福島のように事故にあった発電所は1兆を優に超える金額がかかります。50基以上の原発を廃炉にするためには莫大なコストと労働力、そして時間が発生してしまうのです。

プルトニウムの処理

プルトニウムを利用できなければ、この核爆弾の原料という危険物質を意味もなく持ち続けることになってしまいます。

 


③時代に応じて立ち回る必要性

偶然見た石坂浩二原発賛成CMから、日本の原子力政策の成り立ちと今後を考察したわけですが、政府はじめ決定機関は組織のがんじがらめの中におり、今動いているものを止めて労力を使って立ち向かって行くことを選択できないだろうなぁと思います。

私は小泉さんが後7年早く(首相の時)原発NOを言い出していたら事態は変わっていたと思うのですが。。

今後原子力政策に真っ向から立ち向かえるのは外務大臣として評価を上げている河野太郎氏なのかなぁと思います。

しかし、電事連は激しく抵抗するでしょう。読売新聞も反対するでしょう。官僚は頭を抱えるでしょう。その時世論は原子力の成り立ちを知っているのでしょうか?核燃料サイクルが何かを知っているのでしょうか。。

Isle of dogs 犬ヶ島 楽しい映画(ネタバレあり)

昨日、話題の映画「犬ヶ島」を見てきました!

鬼才 ウェス・アンダーソン監督

そして脇を固める日米の豪華声優陣!

何より私が毎週欠かさず聞いているラジオのナビゲーターである野村訓市氏が全面で携わっている

 

htakeno259.hatenablog.com

 という事で見に行ってきました。

見に行く前の期待は

日本人が携わっているけど海外から偏った目で見た日本が前面に来ているのかなぁ?

とちょっと肩透かしを食うかなぁと感じたのが本音。

しかし、いざ見て見ると、

繊細なビジュアル!

豪華声優陣が操る個性あふれる犬たちの活躍!

野村氏の熱演!

あっという間の2時間でした。

舞台は架空の都市「メガ崎市」

メガ崎の看板が、漢字とカタカナが混じっているとは思えない収まりの良さ!

メガ崎市長の小林氏は、犬ウイルスを蔓延させ、犬を滅ぼそうと、ゴミの島に犬を隔離しますが、市長の養子である12歳のアタリ少年が、かつて相棒であったスポッツを探すために命がけで島に潜入します。

島で出会ったのはウイルス感染中の個性豊かな5匹の犬たち。

皆かつては人と暮らしており、アタリ少年の犬を思う気持ちに心打たれた彼らはサポートする事を約束します。

犬たちは病気気味なのですが、皆ツボを抑えていて愛くるしい。

5匹の中でも1番のアウトローな犬「チーフ」はアタリと距離を置きますが、アタリと2人きりで行動することになった結果、関係を深め、「取ってこい」をするまでになります(笑)

個人的にはこの「チーフ」が一番良いキャラクターだったかなと思いました。彼が不思議な物語に感情移入させてくれる存在だと思いました。

最終的に市長とアタリは考えの相違によって対決することになるのですが、市長が引くことによって、犬は市内に戻り、アタリは12歳の若さで市長になるのです。

ちなみに市長の声は野村さんが演じていました。ラジオの声とはとは違う感じが良かったです。

 

ストーリーの感想

コミニュティの排除を現代社会に結びつけるのは安易な感想だと思いますが、その要素を入れ込んでいるのは間違い無いでしょう。

しかし、自分が良いと思ったのは、排除された犬たちに悲壮感が漂っていないことだったと思います。

日々を何とか生き延び、徐々にコミュニティを回復させ、反撃をする姿勢。この我慢強さは犬ならではでしょうか。。。

 

共和党支持者、イーストウッド作品『グラン・トリノ』に見るアメリカの闇と光(ネタバレあり)

これまでに2度、トランプ新大統領にやや批判的な内容で記事を書きましたが、

今回は、共和党支持者である、クリント・イーストウッド作品

グラン・トリノ』にスポットを当てながら2極化するアメリカを掘り下げて行こうと思います。

ちなみに、この作品が上映されたのは、2008年、ブッシュ政権時代まで遡ります。

http://www.kpac.or.jp/cms/cmsUpfile/event/20/204_img_1_b.jpg?1376026530

 トランプ支持者のような主人公

この映画の主人公である、ウォルト・コワルスキーはポーランド系の白人で、

朝鮮戦争に従軍し、帰還後はフォードで工員としてデトロイトで働き、

定年まで勤め上げた古き良きを持つアメリカ人です。

会社を定年退職した後は、庭を綺麗にすることに喜びを感じています。

デトロイトの街は空き家が目立ち、荒廃してきたことを感じさせます。

黒人には差別用語を吐き、アジアからの移民を見かけると良い顔をしません。

メキシコ移民やユダヤ人も白人の飼う犬より下だと思っているまさに保守的な男です。今回の7カ国からの入国禁止制限もまず指示していただろうと思います。

主人公の苦悩 

そんな頑固者、ウォルトですが、映画の冒頭では長年連れ添った妻を亡くしています。

そんな奥さんが、生前親しくしていた若い牧師に旦那に懺悔をさせてくれとお願いをします。

しかし、ウォルトは若造牧師の人生経験の浅さを揶揄し、自らの生と死の考えを話します。

ウォルトは朝鮮戦争に従軍し、そこで人を殺してしまったことに苦しんでいました。

アジア人(モン族)との出会い

一方同じ日、ウォルトの隣にはアジア人の一族が引っ越して来ます。

冒頭、コワルスキー家のカトリックの葬式シーンと対照的に描かれたモン族の生まれたばかりの赤ん坊に施す儀式が、2つの家に何かが起こる予感を感じさせます。

しかし、この時は両者とも、得体の知れない者を憎む。という感じでウォルトはモン族に差別用語を吐き捨てます。

モン族の姉弟スーとタオ

モン族の家には気弱な少年タオがいます。

タオは従兄弟の不良グループにそそのかされて、ウォルトが自らの誇りとして所有するグラン・トリノを盗もうとします。

しかし、それはウォルトに気づかれて阻止されてしまい、失敗に終わります。

その後日、スーの家ではタオにもう一度車を盗ませようと、

従兄弟が拉致しに来ますが、タオは抵抗し、

騒ぎを聞いたウォルトは銃を従兄弟たちに突きつけて追い払います。

スー一家に感謝されたウォルトは、次の日、大量の贈り物をもらいます。しかし、そんなお礼を想像もしていなかったウォルトは気味悪がり受け取りません。

タオの姉 スー

ウォルトは白人男とスーのカップルが、黒人の不良に絡まれているのを車越しに見つけます。白人の男は、黒人に対して、『ヨォ!ブラザー』なんて言って、友好的にその場を切り抜けようとしましたが、スーは、黒人に喰ってかかって、連れ去られそうになります。

見兼ねたウォルトはカップルを助けに行きます。ウォルトを脅そうとする不良に対して、ウォルトは銃を顔に突きつけ、不良を退散させます。ついでにカップルの男には、(黒人と)どこが兄弟なんだ!と吐き捨て、ウォルトは隣人のスーを家まで送り届けます。スーは、ウォルトの人種差別的なスラングにもひるまない活発な機転のきく女の子で、ウォルトの信頼を得ます。この直接的なコミュニケーションが、初めてウォルトから人種差別的な思考を取り払いました。

心を人の判断基準に切り替えたウォルト

このスーの事件をきっかけに、タオの持つ心の優しさや、ウォルト自身が血が繋がった実の息子でも心が全く通い合っていない事実というエピソードに遭遇し、ウォルトは招待されたモン族のパーティで

『どうにもならない身内よりここの連中の方がよっぽど身内に思える』

と感じてしまいます。

タオとウォルト

パーティ内で、ウォルトはスーの妹のタオを観察し、恋愛に対して臆病であるタオに説教をします。

『あの娘はお前に気があるのにお前はなぜ行かないんだ!』と。

そしてパーティの後、ウォルトの車を盗もうとしたことで一族に泥を塗ったから償いをさせて欲しいと、スーと母にウォルトはお願いされます。

2人の女性の剣幕にウォルトも圧倒され、渋々引き受けます。

 そして、ウォルトは自分の綺麗に手入れされた家と違って、

ボロボロになっているタオの家を自身に修復させることを思いつきます。

 そして、タオは目の前の仕事に全力を注ぎ、ウォルトもそんなタオを認めます。

ウォルトの病

しかし、ウォルトには誰にも打ち明けていない深刻な病を体に宿していました。

病院に行って、精密検査をするのですがその病院は看護師も医者も患者も移民だらけ。ウォルトはため息をつきます。

 その後受けた精密検査の結果は悪かったようです。

その晩ウォルトは息子の家に電話をします。当たり障りのない会話が続き、仕事が忙しいからもし大した用でなければまた今度にして欲しい。

と言われ、ウォルトは病を打ち明けようとしたのでしょうが、何も言えず電話を切ります。

古き良きアメリカ文化を理解するタオ

ウォルトは、自分たちが誇りを持って築き上げた古き良きアメリカを息子たちに理解してもらうことができませんでした。

フォードの工員として、車を製造することに誇りを持って働いて来たウォルトに対し、息子は日本車に乗り、セールスマンとして忙しく働いています。

息子に対してタオはたくさんの工具、古い車を大切に管理し、何でも修理できるウォルトを尊敬しています。

 実はそんなタオも、将来はセールスマンになりたいと考えているのですが、大学へ行くための学費がありません。

そこで、ウォルトの知り合いの建設会社に雇ってもらうことになります。建設会社で働くに当たって、ウォルトはアメリカの古き良き男の振る舞いをタオに教えます。

タオは最初は『トロ助』だったのですが、容量が良く、スラングを使いこなしてウォルトを感心させます。

文化に適応したタオを許せない人達

こうして工事現場に働きに出るようになったタオですが、白人の爺さんとつるんで、異文化を受け入れるタオを落ちこぼれた従兄弟達は許せず、タオの顔にタバコの火を押し付けるなどの暴行を働きます。

 それを知ったウォルトは、怒りを燃やします。タオを不良たちから引き離せないと、タオの将来は救えない。そう考えたウォルトは、単身不良達の住処へ乗り込むのです。

 

暴力が暴力を生む

ウォルトは、不良の一人に復讐を働き、二度とタオに近づくな!という警告を発します。

その結果不良達は、さらにその復讐として、タオの家を銃撃し、スーを身内にも関わらずレイプする。

という暴挙に出ます。

ウォルトは自分のしたことによって、更なる被害が出たこと、相手の鬼畜なまでの復讐に怒り、我を忘れて自分の家で暴れます。

その晩、事件を聞いた神父がウォルトの家を訪問します。

『私がタオならあのクソ野郎どもを叩き潰す』

神父は遠回しに、タオが殺人を犯すと警告しています。

それに対し、ウォルトは、自分の背負って来た十字架を『親友』に背負わせることはしたくないし、安易な復讐がまた復讐を生むことを危惧しました。

神父の予想通り、血気盛んな表情でタオはウォルトの家に現れ、復讐を提案します。

ウォルトはそんなタオに冷静になれ。と諭します。

また後で来るように言われ、タオは一度家へと帰ります。

神にすら言えなかったウォルトの懺悔

タオを帰した後、ウォルトは何か覚悟を決めたかのように、いつもと違う行動を取ります。

風呂でタバコを吸う。人生で初めてのオーダーメイドスーツを仕立てる。床屋でヒゲも剃ってもらう。そしてついに教会で懺悔をする。

しかし、懺悔の内容が軽いものだったので、神父は思わず

『それだけ?』と聞き返してしまいます。ウォルトは朝鮮戦争の出来事を懺悔することは無かったのです。

その後、タオがウォルトを再度訪問します。

ウォルトとタオは地下室に行き、ウォルトはタオに朝鮮戦争で得た勲章を渡します。

これから人を殺しに行くと考えているタオは、

『人を殺すのはどんな感じ?』

と質問します。対して、ウォルトは

『知らんで良い。』と一言。

すると、その直後ウォルトは地下室の鍵を閉め、タオを閉じ込めます。

タオは驚き、ウォルトにどういうつもりか問いただします。

ウォルトは、人を殺してどう感じるか?

この世で最悪の気分だ!

それで勲章などもっと悪い!相手はお前のようなガキだった!

毎日思い出す俺の気持ちが分かるか?俺の手はこういう血で汚れている。

だから、今夜は俺一人で行く。

当然タオは賛同などできません。しかし、それはウォルトのタオへの精一杯の思いだったのです。

俺は俺の関わった事に決着を着ける

ウォルトは一人で不良達の元に現れます。

 ハリー・ギャラハンのように、復讐に燃える鬼気迫るイーストウッド

ギャング達は四方八方から銃を構え、いつでも撃てる状態に。

『タバコに火を付ける』と、ダーティハリーよろしくウォルトは胸に手を入れ、手を胸から出した瞬間!

ギャングはウォルトを四方八方から打ち抜きました。

そしてウォルトは死んでしまいました。

その後到着したタオ。モン族の警察官にモン語で話し掛け、事件の概要を聞くことができました。

人種より、宗教より、尊かった友情

ウォルトの葬式で、神父はウォルトから生と死を教わった。と言う事を語りました。

生前、生には詳しくないとウォルトへ言った神父。

モン族との交流で、生とは何かを見出したのです。

そして、場所は変わり、ウォルトの遺書を弁護士が読み上げるシーン。

72年型グラン・トリノは、我が友人…タオ・ヴァン・ローに譲渡する。

豆食いメキシコ人のように車のルーフは切らず、

クズ白人のように、ペンキで炎など書かぬ事。

また、後部にカマっぽいスポイラーなど付けぬ事。あれはクソだ。

(ギャングのシビックに付いてたカマっぽいスポイラー)

http://pics.imcdb.org/16813/impala642.jpg

それさえ守れれば、あの車はお前の者だ。

愛情溢れるウォルトの暴言。そしてエンディング。

ウォルトの暴言が、男同士の友情を際立たせています。

グラン・トリノイーストウッドが描いた事

これまでのアメリカを築き上げた世代をもっと大事にして欲しい。

デトロイトは荒れ果て、息子はウォルトの想いも分からず。かつては栄華を極めた街に入ってくる文化の違う訳のわからん人種。

そりゃぁトランプ支持に回る人がいても不思議ではありません。

文化の壁や人種の壁は相手への理解を深めることで超えていける。

途中、ウォルトはモン族がベトナム戦争で、米軍を支援して、米軍の撤退後に行き場を無くした民族だと言う事を知ります。また、美味しい料理や礼を尽くす文化などを知り、訳のわからん人種が、身内のように感じると言う変化を産み出しました。

そして、ウォルトは思春期の若者に寄り添い、タオはウォルト達が築いた古き良きアメリカ文化に尊敬の念を抱きます。最後ウォルトは、彼のために自分の命を捨てる決断をしました。

美味い料理は異国に溶け込む手助けとなる。

ウォルトがパーティに参加する時も、参加の決め手は料理でした。

食とは生きて行くために重要なものであり、交流の手助けとなります。

世界を見ても、中国人のチャイナタウンや韓国人のコリアンタウンなどは、様々な国の様々な都市に存在しています。それは、中華料理や焼肉といった料理文化が受け入れられたからと推測できます。

白人層も移民だらけ

ウォルト自身もポーランド系の移民ですし、散髪屋さんはイタリア人、

建設現場の親方はアイルランド系と、実はこの国みんな基を辿れば移民だったんですねぇ。

国家より宗教よりも強さを持った友情

国から勲章を貰ったところで、ウォルトが人を殺した贖罪の心は全く晴れず、死ぬ前の教会での懺悔でも、懺悔することはできませんでした。

 彼を救ったのは若き友人タオへの想いでした。どんな正当な理由があっても若者に人を殺させたくない。ウォルトはタオに向かって苦しい胸のうちを打ち明けます。

イラク戦争、西部劇へのアンチテーゼ

悪には復讐しても構わないと言う道徳観でアメリカは動いてきました。その結果、イラク戦争は泥沼化してしまいました。劇中ウォルトは、

『俺は俺が関わった事に蹴りをつける』

と言うセリフを言っています。そのが表しているのはウォルトだけでなく、西部劇で復讐に燃える男を演じてきたイーストウッド自身の事を言っているのでは無いかと推測できます。

差別用語も悪く無いんだぜ

これでもかと言うくらい差別用語を連発する映画。だけど口が悪くたって心が触れ合えば良い人間関係が作れるんだよ。そんなメッセージもありそうです。

 

www.huffingtonpost.jp

最後に、イーストウッド共和党で、トランプを支持していますが、

近年監督として撮ってきた映画(この映画を含め)では、真実を見つけるために、

忠実にアプローチをしていると感じます。

イーストウッドには真実を見つめる映画でまだまだ社会に1石を投じていって欲しいと思います。

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